日本中に温泉はたくさんあり、古くから人々や動物に愛されてきました。
日頃から楽しんでいるその温泉はいったいどうやって地球の中から出来ているのか?気になりますね。
温泉が出来るのには、「地下に何らかの水が豊富に存在すること」、「地下の水が何かの熱によって温められること」、「地下の水に何らかの成分が溶け込むこと」以上の3つの条件が必要です。
私たちが入浴している温泉のほとんどは、雨や雪が地中にしみ込んで何年か後に温度や成分などを含んで、再び地上に出てきた「循環水」であるようです。こういった地下水がマグマに温められることで温泉として湧き出ていきます。温泉は大きくは「火山性の温泉」と「非火山性の温泉」に分けられ、非火山性の温泉は「深層地下水型」と「化石海水型」などに分類することができます。ボーリングの技術が進み日本中に温泉の数も増えていきました。日本中の温泉を巡りたいですね。
火山性温泉
「火山性の温泉」は、火山地帯の周辺でマグマのガス成分や熱によって温められた温泉です。そこで様々な成分が溶け出し、様々な泉質が形成されます。
火山地帯の地下数㎞~10数㎞に深部から上昇してきたマグマがマグマ溜まりを作ります。このとき、マグマの温度は1000℃以上の高温にもなっているようです。地表に降った雨や雪の一部が地中へとしみこんで地下水となり、マグマ溜まりの熱で温められ成分を含みます。断層などで生じる割れ目からの自噴や、人工的なボーリングなどによって地表に湧き出てきたものが、火山性の温泉となります。
非火山性温泉 – 深層地下水型
「非火山性の温泉」は地下で火山以外の熱で温められて出来る温泉です。自然地温の熱や岩石に微量に含まれた放射性元素の崩壊熱などが熱源。
地下では地下増温率と呼ばれる、深度が深くなるほど地温が上昇し、火山活動のない場所では一般的に100mごとに約3℃上昇するといわれています。地温で温められた地下水が地上に出てきたものを、非火山性温泉と言います。 火山性温泉と同様に自噴や人工的なボーリングなどで温泉として利用されます。1000m~1500m掘ると温泉が期待できると言われています。降水の一部が地中にしみ込んだ地下水が、高温岩帯や地下増温率による地熱を熱源として温められたものが、非火山性温泉の深層地下水型と考えられています。
非火山性温泉 – 化石海水型
太古の地殻変動などで、古い海水が地中に閉じこめられている場合があります。これを化石海水と呼んでいます。
この化石海水が高温の岩石や地温で温められる場合や、火山や高温岩帯が無い地域では温められることが無い場合があります。しかし、水温が25℃未満でも化石海水は塩分を多量に含んでいるので、温泉法で規定した温泉に該当します。
また、海に近い地域においては、現在の海水や地下水が化石海水に混入しているケースもあります。